たった一人の生存者

「おいっ！居るのか！？」

扉を叩きながら、呼び掛けるものも一向に返事はない。

「すいませ〜ん！」

幸平が後方から走って来た。

「おいっ！一緒に蹴破るぞ！」

勝は怒り狂っている。

「大変です！この先、大きめのｶｰﾌﾞです！」

勝に返事をする事無く、叫んだ。

…。

一瞬の沈黙。

ドンッ！！

二人は沈黙の後、同時に扉を蹴りつけた。

扉が多少曲がる。

「もう一発！」

勝が吠える。

｜ 〃　＼　／　
｜＼　　 ／　ヽヽ／
｜　　 ／　 　 ／　　
　　　　　　　　　　　　
扉を蹴破り、二人は扉をこじ開けた。