執事の名のもとに
「お父さんが話があるそうよ。」
靴を脱ぎ終わった時、急に真剣な顔をして言ってきた。
なんかあるのか?
お袋はいつもどちらかというとふわふわしてマイペースな感じだけど、たまに真剣な顔をする。
その時は決まって大事な話の時だ。
ガチャ
リビングのドアを開けると親父がソファーに座っていた。
「おう、晴馬。おかえりなさい。」
いつもと変わらない笑顔で手招きしてくる。
なんだ、普通じゃん。
もっと真剣な表情をしていると思ってたから拍子抜けした。