執事の名のもとに
その後、久しぶりの家族みずいらずで食事をした。
やっぱり家の食事はおいしい。
でも、俺は家族といても考えてしまう。
敦のことを。
まだ退院したばかりだけどどうしても思い出したい。
なぜこんなに焦るのかは分からない。
でも、そう心が叫んでる。
「晴馬、箸が止まってるぞ。」
「ああ、悪い。」
考え事で箸が止まっていたらしい。
また箸を動かしながら考える。
でもやっぱり、答えなんて出てこない。