執事の名のもとに






その俺の腕を美優は引っ張った。 



「どうし…」



振り返ると美優の唇が俺の唇に重なっていた。 



「み、ゆ…?」



驚いて見ると美優は悪戯っ子のような笑顔を向けてきた。 



「止まんなくなるだろ?」



無意識に美優を引き寄せて唇を重ねていた。 



「んん…ぁん」



美優の言葉が漏れるたびに心臓がドクンと跳ねる。



ゆっくりと口を放すと美優は肩で息をして涙を浮かべた目で俺を見てくる。 



まったく、わざとか? 






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