執事の名のもとに
「…俺は、俺は納得いかない。」
「晴馬…。」
皆の顔が一斉に俺を見た。
その表情から皆の言いたいことは伝わってきていた。
それでも俺は言葉を続けていた。
「せっかくチャンスをくれてるのになんで、すぐ諦めるんだよッ?お前にとって執事の資格を取るっていうのはそんな簡単に捨てられることなのかよ…。」
心にある言葉を全て吐き出していた。
ただ、辞めてほしくなくて…――
一緒に卒業したくて…――
ただ、それだけだった。