執事の名のもとに






「小学校が一緒だったのよ。私が転校したクラスに敦がいたの。」



そう言って敦の方に彼女は目を向けた。 



「もしかして、敦のことが好きとか?」



俺の質問に驚いたように見てきた。 



「違うわ、どちらかというと兄弟って感じなの。」



そうかな? 



好きなように見えたんだけど。 



「それより晴馬くん。」



ドキッ 



ごく自然なことなのに胸がどくんと波うった。 



どうしたんだ、俺? 






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