執事の名のもとに

「ずいぶん賑やかだな？」



そう言って誰かが入ってきた。　



えっと…。　



誰だっけ？　



そう考えていると医者がベットの横にきた。　



「痛いところはないですか？」



「少し、頭が…。」



「多分、崖から落ちた時に打たれたのかと。脳には異常はなかったので気にしないでください。あと食事をしっかり取ってくださいね。では。」



医者はべらべらと喋った後病室を出ていった。　



「良かったな…晴馬。」



そう言って男は俺に笑いかけた。　



だからこいつ誰だ？　



「…悪いけど、君誰？」



「……えっ？！」



男は驚いたのか固まってしまった。　



いや…周りにいた勝も岩瀬も他のクラスメイトも固まっている。　



俺、変なこと言ったか？



わからない、わからないんだ。