執事の名のもとに
「晴馬、そういう冗談はキツイぞ?」
そう苦笑いを浮かべて勝が言ってきた。
「冗談とか意味分かんねーし。」
そう答えると勝は黙り込んだ。
「中原くん、本当に分からないのか?」
冷静な岩瀬はそう聞いてきた。
「ああ。」
俺の言葉を聞いた後しばらく考えて岩瀬は口を開いた。
「記憶喪失かもしれない。」
「…………!?」
記憶喪失…。
俺が記憶を失ってるって言うのか?
もしかして横に立っているこの男か?
「せ、先生呼んでくる!」
岩瀬の言葉を聞いた勝は急いで病室を出ていった。