銀鏡神話‐翡翠の羽根‐
「じゃあ二つ目の質問。なんで間口と真帆がいるの?

鎖葉斗君…貴方は一体何者なの…?」

美紗の問いに一番最初に答えたのは真帆。

「……白江 美紗様、私は代々の支配者に仕える霧草家の8代目当主、霧草忍です。

貴女を支配者の戦いへと巻き込んでしまった事への謝罪も含め、
最後まで白江様を護り抜く事を約束致します。」

真帆は美紗の前に跪いた。

美紗は頭の中が空白感に襲われた。

霧草家? 真田真帆は……?

「……なーんて。」

「え……」

突然立ち上がり美紗の頭をコツンと叩く何時もの真帆。

「あはは、ごめんごめん。

美紗、あたしは表の世界では真田真帆って名乗ってるけど

支配下の世界では霧草家に属する侍・霧草忍なんだ。

兎も角! あんなサイトを美紗に教えちゃったあたしが全ての原因なんだから、
其の能力から美紗が解放されるまで、あたしは美紗の傍にいるから!」

真帆は美紗の手をギューっと握り締めた。

やっと美紗は真帆の顔を正面から見れた。

霧草だか侍だか、そんなの関係ない。

ただ真帆が傍にいてくれるのが支えだ。

「ありがとう真帆。」
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