銀鏡神話‐翡翠の羽根‐
「な、なんだよ?!」

「い、いや……返事中々返ってこなかったから

無視されたんだと思い込んでた。」

笑う美紗。美紗を穏やかな、普段誰にも見せない優しい瞳でみる間口。

「無視なんてしねーよ。俺の支配者様に。

星野はな、俺がお前を振って絶望してたあの日に、始めて口きいた。

あの日、あの帰りに俺が孤児院に帰ろうとしてたら

星野が集団リンチにあってた。赤い髪が原因でな。

俺は助けてやった。いや、お前と別れたもどかしさを埋めるために、
誰かに当たりたくて星野を集団リンチしてる奴等を潰しただけだったんだ。

なのに星野は只管オレに感謝してきた。

其れから結構つるむようになったんだよな。」

美紗はあまり話しを聞いていて気分がよくなかった。

あの日、あの日、間口はとてもあの日にこだわっている気がする。

間口と別れたあの日、あの最悪な事件がおきたあの日に。

「?」

突然テンションが低くなった美紗を心配そうに見る間口。

「み……!!」

間口が美紗に声をかけかけた、その時だった。
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表紙・目次

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