銀鏡神話‐翡翠の羽根‐
「知ってるよ、美紗を虐めてた女子グループの所行って、
大喧嘩になったこととか。」
「……なんでお前知ってんの?」
「……美紗のことはあたしなんだって知ってるの。
大事なたった一人の友達だから。」
真帆の言葉が彼には痛い程に降り注いだ。
美紗の事が真帆は本当に大事に思っているらしい。
自分が情けなかった。
彼女を想う気持ちは誰にも負けないと思ってた。
なんて愚かなんだろう。
「……この戦乱が終わったらオレは美紗にまた……」
ガタンッ
間口の声は線路の音にかき消されたが、真帆にはしっかりと聞こえていた。
・
・
・
・
・
・
一方美紗と鎖葉斗。
弁当について言い争っているめちるとキャルナス、
夢のお手洗いに行ってしまった間口と真帆。
話せるのは隣の鎖葉斗だけ。
だが話題が無く、ずっと沈黙だった。
何か言わねば、何か……
そして思い出したのが、何度か話に出て来た、№10 七瀬 香。
「えっと……七瀬 香さんはどんな人なの?」
其れだけ言い切ると、緊張して乾いた喉を潤すために、売店で買ったお茶を啜る。
「……香は武道と天力を合わせた天武という技を使うんだ。」
武道はまだ解るけど……天力?
さっぱり解らない。
「天力はですね」
またお約束の展開に、がっくりする美紗。
どうしようもない、ちっぽけな自分。
支配力なんか大層な物を持っている癖に、何も知らない。
「いやまずは種族から説明しておきましょうか。
此の世界は主に五つの世界からなっています。
人間の人間界。
天使の天界。
悪魔の悪界。
魔族の魔界。
で、支配者の支配界……別名・鏡界。」
美紗は『支配者チェックノート』にメモを取る。
「其々の世界には其々の其の地、特有の能力がある。
人間界には武力。
天界には天力。
悪界には悪力。
魔界には魔力。
支配界には支配力。」
大喧嘩になったこととか。」
「……なんでお前知ってんの?」
「……美紗のことはあたしなんだって知ってるの。
大事なたった一人の友達だから。」
真帆の言葉が彼には痛い程に降り注いだ。
美紗の事が真帆は本当に大事に思っているらしい。
自分が情けなかった。
彼女を想う気持ちは誰にも負けないと思ってた。
なんて愚かなんだろう。
「……この戦乱が終わったらオレは美紗にまた……」
ガタンッ
間口の声は線路の音にかき消されたが、真帆にはしっかりと聞こえていた。
・
・
・
・
・
・
一方美紗と鎖葉斗。
弁当について言い争っているめちるとキャルナス、
夢のお手洗いに行ってしまった間口と真帆。
話せるのは隣の鎖葉斗だけ。
だが話題が無く、ずっと沈黙だった。
何か言わねば、何か……
そして思い出したのが、何度か話に出て来た、№10 七瀬 香。
「えっと……七瀬 香さんはどんな人なの?」
其れだけ言い切ると、緊張して乾いた喉を潤すために、売店で買ったお茶を啜る。
「……香は武道と天力を合わせた天武という技を使うんだ。」
武道はまだ解るけど……天力?
さっぱり解らない。
「天力はですね」
またお約束の展開に、がっくりする美紗。
どうしようもない、ちっぽけな自分。
支配力なんか大層な物を持っている癖に、何も知らない。
「いやまずは種族から説明しておきましょうか。
此の世界は主に五つの世界からなっています。
人間の人間界。
天使の天界。
悪魔の悪界。
魔族の魔界。
で、支配者の支配界……別名・鏡界。」
美紗は『支配者チェックノート』にメモを取る。
「其々の世界には其々の其の地、特有の能力がある。
人間界には武力。
天界には天力。
悪界には悪力。
魔界には魔力。
支配界には支配力。」