銀鏡神話‐翡翠の羽根‐
清水原に降りた美紗一行は、次に乗る電車を探す。

「そういえばあたし達って、何処を目指してるんだっけ?」

今更の事を聞く美紗を、生真面目な鎖葉斗は白い目で見た。

「……此の国の最西端に位置する神社・新羅神社(しらぎじんじゃ)です。
其処に鏡界への鍵があります。」

新羅神社、此処に鏡界への鍵がある。

絶対に見つけ出さなくては。

大きく深呼吸をすると、美紗は歩き出した。






「じゃあ頼んだよ、ウィオ。

シェルダン家の誇りにかけて、白江 美紗達を倒すんだよ。」

ウィオと呼ばれた、赤と青のオッドアイが特徴的な少年は、
神灯、椿、独楽、茶亜夢の前で膝をつくと、

「はい、神灯様。

必ず期待に答えて見せます。

シェルダン家の栄光を取り戻す為に。

なぁ、皿。」

「……。」

皿という赤髪を帽子で多い隠している少年に抱きついた。

ニタニタ笑うウィオとは逆に、皿は生気の無い瞳で神灯を見つめる。

其の様はまるで人形の様だった―――――
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