銀鏡神話‐翡翠の羽根‐
「どうなってるの此れ!?」
「ロウェーブは空間移動魔法弾だ。
放った所にワープできるんだ。」
魔力があると知ってから数日で、もうほとんど魔法についてマスターしてる。
なのに……自分は支配力、自分の中に眠る力について何一つ知らない……
情けない……少し自己嫌悪に入る美紗。
『気炎万丈 ファイ・ズ・ガーゴイル』
さっきと同じ声が真上から降りかかる。
周りの木が焦げる匂いを微かに感じる。
『高上鬼神の弾・ガリネス』
蒼白色に光り出す間口の右人差し指。
『飛べ』
飛び出す光は、気炎万丈の炎の砲を内から破壊していく。
・
・
・
・
・
・
場所は変わって鎖葉斗達。
「なんで美紗たちが見つからないんだ!?」
慌てる忍。だが鎖葉斗とキャルナスはいたって冷静沈着。
「此処に来ているのはウィオですね、あの高密な結界といい。
きっと幻界(げんかい)を作り出したんでしょう。
残念ながら、見事に白江様と吾平君は嵌ってしまった……」
鎖葉斗は失敗したと言わんばかりに、大袈裟に首を振った。
結界と結界の間にできる空間は、
結界を張った者……結界師の自由空間となる。
此の空間は結界師の思った通りに動かせる。
其の空間を、幻界という。
「其れは大変ですねー……でもワタシが心配なのはウィオの傀儡能力の方だ。
今まですんなり来たが……やっぱり裏があると思いますねー。」
眉間に皺をよせるキャルナス。
裏……一体何のことだろう?
「裏とか考えすぎだよキャルナス。大丈夫だよきっと。」
さっきと違って平然を保っている忍。
いや、保とうと努力している、の方が正しいだろう。
《ケケケケケケケケ》
小さい、すごい微かな声。
此の場にいる誰にも聞えなかった声。
発したのは忍の背中で意識を失っている、新羅 澄江だった。
「ロウェーブは空間移動魔法弾だ。
放った所にワープできるんだ。」
魔力があると知ってから数日で、もうほとんど魔法についてマスターしてる。
なのに……自分は支配力、自分の中に眠る力について何一つ知らない……
情けない……少し自己嫌悪に入る美紗。
『気炎万丈 ファイ・ズ・ガーゴイル』
さっきと同じ声が真上から降りかかる。
周りの木が焦げる匂いを微かに感じる。
『高上鬼神の弾・ガリネス』
蒼白色に光り出す間口の右人差し指。
『飛べ』
飛び出す光は、気炎万丈の炎の砲を内から破壊していく。
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場所は変わって鎖葉斗達。
「なんで美紗たちが見つからないんだ!?」
慌てる忍。だが鎖葉斗とキャルナスはいたって冷静沈着。
「此処に来ているのはウィオですね、あの高密な結界といい。
きっと幻界(げんかい)を作り出したんでしょう。
残念ながら、見事に白江様と吾平君は嵌ってしまった……」
鎖葉斗は失敗したと言わんばかりに、大袈裟に首を振った。
結界と結界の間にできる空間は、
結界を張った者……結界師の自由空間となる。
此の空間は結界師の思った通りに動かせる。
其の空間を、幻界という。
「其れは大変ですねー……でもワタシが心配なのはウィオの傀儡能力の方だ。
今まですんなり来たが……やっぱり裏があると思いますねー。」
眉間に皺をよせるキャルナス。
裏……一体何のことだろう?
「裏とか考えすぎだよキャルナス。大丈夫だよきっと。」
さっきと違って平然を保っている忍。
いや、保とうと努力している、の方が正しいだろう。
《ケケケケケケケケ》
小さい、すごい微かな声。
此の場にいる誰にも聞えなかった声。
発したのは忍の背中で意識を失っている、新羅 澄江だった。