銀鏡神話‐翡翠の羽根‐
人になる方法だと?

「なんだよそれ!? 俺達と戦う事となんの関係が有るんだよ!?」

間口は必死の思いで叫んだ。

信じていた、皿は絶対また笑いながら、自分の元に帰って来てくれるだろうと。

はっ、期待と大いに反して、皿はキツイ目つきをし、間口を鼻で笑った。

「お前の躰を俺が貰うって話だよ!!
お前を殺して、俺がお前の身体を手に入れる。」

黒く塗り潰す様に、また間口の思いはあっさりと破り捨てられた。

頭の中で木霊される皿の声。

間口は泣いた。

声を出さずに。

どれくらい久しぶりに涙したのか?

思い出せない自分がまた哀しくて。

そして世界は闇夜と化す。
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