夜明け前
時間がない時に限って着ていく服がすぐに決まらない。
夕べ物干しから取り入れたまま洗濯籠に放り込んでいた安物のピンク色のシャツを着て、
昨日も履いていた黒いスキニーを履いた。
(なんてテキトーな格好・・)
昨日持って出た鞄をそのまま肩にかけて鏡を見る。
どうにもイケてない。
祥子の職場は女ばかりなので、ファッションチェックは厳しい。
ちょっとでもおかしな格好をして行くと陰で何を言われるかわからない。
玄関の外に一歩出ると、風はすっかり秋めいていて、半袖のシャツではちょっと肌寒く感じた。
それでも上着を取りに部屋に戻る時間もなかったのでそのまま駅へと向かった。
ツイていない時はとことんツイていないもので人身事故で電車が遅れていた。
(上着取りに戻る時間あったじゃん・・・)
ふてくされながら鞄から携帯を取り出す。
メールが二通届いている。
(!)
祥子は急いでその二通のメールを開いてみたが、どちらもネット通販のダイレクトメールだった。
10分ほど経ってようやくスシ詰め状態の電車がホームへと滑り込んできた。
パートタイムの主婦ばかりの化粧臭い車両に息を止めながら乗り込んだ。
夕べ物干しから取り入れたまま洗濯籠に放り込んでいた安物のピンク色のシャツを着て、
昨日も履いていた黒いスキニーを履いた。
(なんてテキトーな格好・・)
昨日持って出た鞄をそのまま肩にかけて鏡を見る。
どうにもイケてない。
祥子の職場は女ばかりなので、ファッションチェックは厳しい。
ちょっとでもおかしな格好をして行くと陰で何を言われるかわからない。
玄関の外に一歩出ると、風はすっかり秋めいていて、半袖のシャツではちょっと肌寒く感じた。
それでも上着を取りに部屋に戻る時間もなかったのでそのまま駅へと向かった。
ツイていない時はとことんツイていないもので人身事故で電車が遅れていた。
(上着取りに戻る時間あったじゃん・・・)
ふてくされながら鞄から携帯を取り出す。
メールが二通届いている。
(!)
祥子は急いでその二通のメールを開いてみたが、どちらもネット通販のダイレクトメールだった。
10分ほど経ってようやくスシ詰め状態の電車がホームへと滑り込んできた。
パートタイムの主婦ばかりの化粧臭い車両に息を止めながら乗り込んだ。