ダーク&ノイズ
警察は何も教えてくれなかったが、真知子を警察が捜しているわけは、何となく察しがついている。

昨日口走っていた馬鹿げたことを実行したのだと。



『呪い、解けたかもしんないよ』



あの言葉の裏側には、そんな恐ろしい事実があったのだ。


(まさか悠美まで?)


不安を募らせて、紗理奈は聞いた。

「行って……どうするつもり?」

「殺す」

小さな声だったが、強い意志を感じる。

「そんな、殺すって……」

紗理奈は絶句した。

「ねえ、他に方法ないの? 霊能者とか」

のぞみだって殺人は犯したくない。他の道を探したかった。


その言葉を聞いて、悠美は昨日のことが頭に浮かんだ。

(バレるじゃん)

佐々木はこちらの都合などお構いなしに、あけすけに事情を説明するに違いない。

彼氏の琢己の前でも、ためらうことすらしなかった奴だ。

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