ダーク&ノイズ
「え、いいけど……」
「時計が見えない」
その言葉に悠美は耳を疑った。
それほど暗いはずが無い。最初は彼女らの体調の異変を疑ったが、四人全員同時に起こるとは思えない。
混乱する悠美の頭に、沙理奈の声が響いた。
「音が大きくなってない? コーンって……」
悠美の心臓が一瞬動きを止める。沙理奈の口から飛び出した擬音に、飛び上がるほどの驚愕が背筋を走った。
「そんな音聞こえないじゃん」
そう聞き返したのは夏美だった。悠美にもそんな音は聞こえないが、それがどんな意味を持っているのか、漠然と理解していた。
(なくなった人形は、夏美のだったんだ)
この中にひとりだけ呪いのかかってない人間が居るのは確実だ。その人間にだけその音が聞こえないというのは至極当然なことだと言えた。
(じゃあ……)
呪いは生きていたということになる──
その事実に悠美は慄然とした。
「時計が見えない」
その言葉に悠美は耳を疑った。
それほど暗いはずが無い。最初は彼女らの体調の異変を疑ったが、四人全員同時に起こるとは思えない。
混乱する悠美の頭に、沙理奈の声が響いた。
「音が大きくなってない? コーンって……」
悠美の心臓が一瞬動きを止める。沙理奈の口から飛び出した擬音に、飛び上がるほどの驚愕が背筋を走った。
「そんな音聞こえないじゃん」
そう聞き返したのは夏美だった。悠美にもそんな音は聞こえないが、それがどんな意味を持っているのか、漠然と理解していた。
(なくなった人形は、夏美のだったんだ)
この中にひとりだけ呪いのかかってない人間が居るのは確実だ。その人間にだけその音が聞こえないというのは至極当然なことだと言えた。
(じゃあ……)
呪いは生きていたということになる──
その事実に悠美は慄然とした。