不機嫌マーマレード
「また、連絡する。」



ニコリと笑っておでこに軽くキスを落とす。



違う。そんな言葉じゃなくて。



私はいつとはっきりした答えが欲しい。



「・・・・・・・・。わかった。」



心の声とは裏腹に私はうんと頷いて車を降りる。



「じゃぁ・・・」



彼は振り向くことも、エンジンを止めることも、もう一度引き返すことも無く発進させる。

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