ガールズ・トーク
それから1ヶ月後には
新居を決め
一緒に暮らし始めていた。

「なんで、そんなに
急ぐの?」

里美は智子に聞いた。

「時間がもったいない。
1日でも1時間でも
長く一緒にいたい」

「四半世紀以上も
一緒にいるのに?」

「今までは、友達としてじゃない。
夫婦として、男と女として
一緒にいたいの」

「はいはい」

半年前までは、和真なんて
全然男に見えないと言っていた
同じ唇が愛を語っている。

女とはつくづく不思議な
生き物だと思う。

智子と和真の友達が
集まり、おのおのに
話をしている。

智子と里美の大学時代に
同級生も数人来ていた。

彼女たちは
里美と智子の
友達関係を

「薄切りハムより
薄い友情」

と言っていた。

喧嘩もよくしていた2人
だから、そんなに喧嘩する
くらいなら、
友達辞めればと
言われて続けていた。
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