小さな恋の物語






いつもと変わらず父の姿は無い.

父は4年前.あたしが2年の時に

交通事故で亡くなった。


まだ幼かったあたしは

母に連れられ1番近くにある

大きな病院へ行った。

母を間に挟んで

姉と3人で手をつないで。



あたしがまだ小さかったからか

病院がとても大きな場所に見えて

とてつもない恐怖が小さな身にのし掛かった。

「まま.ここどこ?」

「大丈夫よ.」

母はそれだけ言って微笑んだ。



今思えば.怖かったのは

お母さんの方だよね......






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