そこは不思議な世界Ⅰ〜始まりの歌とウサギの陰謀〜
一体何よ!!
アタシに何の恨みがあるのよ!?

と、八つ当たりしても埒は明かないのよね。

とにかく、分かったわ。

ココの食べ物は、
甘いと辛いが反対なの。
さっき、辛そうな唐辛子みたいなものがあったわ。
食べたら凄く甘かったのよ。

どうかしら、この理論☆
正解かどうかは分からないケド、合ってる気がするの。

と、言ってみたけど。

…埒開かないわ。

さっきから思考はループするばかり。

そしたら…
とりあえず、この密林の出口を探しましょ。

予想では南に1キロくらいで抜けられるんじゃないかしら。

…って、え、出口!?

目の前に、ぽっかりと開けた土地。

ケド。

「<澤神様、澤神様。今年は作物が全くとれませんでした>」
「申し訳ありません」

ウサギの耳を頭につけた、質素な服の集団が、怪しい祠にお辞儀してた。
コスプレ…?
怪しい宗教…?

「<つきましては、生贄を捧げます>」
「<お受け取りください>」

40人くらいの集団の中から、かわいい女の子が引きずり出される。
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