クリ-ミ-ココア
「周りの先輩が止めに入ってイズミ君教室から出て行っちゃったんだけど……本当なの?」



そうだったんだ。


イズミ君が喧嘩したってのは私が原因だったんだね。


私のために…



「本当に私のいない間に先輩が比奈を呼んだの?」



もう一度尋ねるセリに私は小さく頷いた。



「そっか…」



力無くそう言って、セリは組んでいた腕を離し私を抱きしめた。



「セリ?」



突然の事で驚く。



「ごめん。比奈が辛いの気付けなくて…」



謝らないで…


セリは悪くないよ?



首を振って私もセリを抱きしめ返す。
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