クリ-ミ-ココア
思ったよりも普通ないつものイズミ君。



「…ごめんなさい」



小さく呟いたけどイズミ君にはちゃんと聞こえていて



「何で謝るの?俺が勝手にムカついただけだから」



私を見つめていたイズミ君は前を見ながら答えた。



「だいたい前から嫌いだったんだよね!あの子達。」


ベンチの背もたれに肘を付き話し出すイズミ君。



その言葉に少し驚いてしまった。



誰からも愛されているイズミ君はきっと周りにも笑顔を与えているのだろう。


誰問わず優しいイズミ君の口から‘嫌い’って言葉が出て来るなんて。


人間なんだから好き嫌いは当然あるだろうし当たり前なんだけど…
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