クリ-ミ-ココア
「比奈休憩の時間だよ〜」


やっと交代だ……。


私はため息を付くとドリンクを作る裏側に回った。



時計を見るとお昼の1時だった。


どうりでお腹も空いたわけだよ…


そう思ったらお腹の虫がグゥゥと鳴った。



「足が痛い〜」



椅子に座ってふくらはぎを揉む。



「はい。リンゴジュース」


男子が私にコップを渡してきた。



「ありがと。ねぇセリ知らない?」



リンゴジュースを飲みながら男子を見上げた。


「しらねー。実行委員だから忙しいんじゃね?」


頭をかきながら辺りを見渡す。


男子はOLスーツを着ていてカツラに足はがに股。


顔にはほんのり化粧。


見慣れない光景に口元を緩ます。


私一人だったら恥ずかしいけど、この教室だけは異様で親近感がわくよね。


なんかこの格好にも慣れてきたかも…。
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