クリ-ミ-ココア
「ココアケーキ2つ」



やっと目立つメイド服から解放された私は、イズミ君のクラスに向かった。



「ココアケーキ?」



注文するイズミ君の隣で首を傾げる。



「そっ!俺の提案」



お金を払ったイズミ君はトレーを持ちながら席に座る。



私も向かい合って座った。



「珍しいね」



薄い茶色のケーキに生クリームが添えられている。


とても美味しそう。



「比奈が喜ぶかなって思って!」



口に運ぼうとした手がピタッと止まった。



「恥ずかしいんですけど…」


「そう?まぁ食べてみて」


私の食べる姿を見つめて反応を待つイズミ君。



「………美味しい!」



ココアだから薄い味かなって思ったけど結構しっかり味が付いていて甘い生クリームと相性ばっちり。


焼きそば同様、口に運ぶ手が止まらない。
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