クリ-ミ-ココア
『自転車運転手』



私がそー呼ばれてるの知ってるんだから………


好きであいつと一緒に登下校してるわけじゃないのに!



ふつー自転車の二人乗りっていったら男が前じゃないわけ!?


ただでさえあいつと一緒にいるだけで注目の的なのに………




ブーブーブーブー



「ダーリンから着信だよー」


貴重な授業前の休憩中に携帯を鳴らすのはあいつしかいない。



「…………でたくない」



てかダーリンじゃないし。


セリはそーやっていつも私をからかうのが好きなんだ。




「でなきゃココに乗り込まれるよー?先輩なら授業中だろーが関係なさそうだよね?」



クスクス笑っているセリの顔を睨む。



今のセリの頭の中はきっと


眉間にシワを寄せ、目なんか鋭くなっちゃってこの教室に乗り込んで来てるあいつの事を想像してるに違いない…



なんて子なの。


私の苦労も知らないで!
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