クリ-ミ-ココア
俯いてる私に缶が開けられた音がして見上げるとベットに座って飲んでいる姿が目に入って


「やめてよ。」



今まで動かなかった足が勝手にあいつの元まで向かう。



取り上げようと手を延ばすもその手を払いのけられた。



それと同時に持っていた封筒とネガが足元に落ちる。



「なんなんだよ。うぜー」



機嫌悪いの分からないのかみたいな鋭い視線。



わかってるよ。


イライラしてる事くらい。


私を追い出したいのも。


けど……自分でもわからないけど


今はそばに居たいんだもん。


居なきゃいけない気がするんだもん。



私が動かないとわかると舌打ちをして、深くタバコを吸って煙りを吐き出す。
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