クリ-ミ-ココア
「えーーっと…現れないようなので……棄権とさせていただきます」



マイクから話す司会者の言葉に女の子達からブーイングの声が聞こえた。



あいつを見つめたままの私。


聞こえてるはずなのに余裕たっぷりでシラけた顔がカッコイイなんて……。



「んで?今なら間に合うんじゃね?」



そう言って立ち上がったあいつは私を見ながら言うと出口に向かって歩き出した。



「うん……」



そーなんだけど…。


なんか以外に盛り上がってて…


行きづらいっていうか…



「目立ちたくないんだろ?」



地面を見つめながら考え込んでいた私に振り返ったあいつと目が合った。
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