クリ-ミ-ココア
「あのねー!…あっ…」


まだ何か言いたげなセリの言葉がつまったのと同時に、私の横に誰かが立って影が出来る。



顔を上げた人影に何故だかホッとした。


来ると思ってた。


私の味方の人…。


もう少し早く来るかと思ってたけど


やっぱり来てくれた。



「やほー元気??」


「ソウタ君。うん、元気。」



家にも寄り付かなくなったあいつにソウタ君と会うわけもなく


だからと言ってこっちから会いに行く勇気もなくて…


来るのを待っていた。



久しぶりに見るソウタ君は私の言葉に


寂しげに微笑んだ。
< 356 / 383 >

この作品をシェア

pagetop