クリ-ミ-ココア
「辛いなら俺を利用すればいい。」



利用すればって……


そんな事出来ないよ。



「あんな口ベタ男やめちまえ!手出すのだけは早いんだからよー…いてて。」



口ベタ……


手を出す?


「俺もムカついたから殴ってやったけど。悪く思うなよ?先に出したのはあいつだ。」



あいつって……


もしかして……



「それって恋也先輩?」


「口出すなって。崇、お前は空気になれ!空気に」



崇の方を向いて頭を叩くイズミ君。



「あいつが…なんで?」



私は静かに尋ねた。


若干声が震える…。


だから掌にグッと力を入れた。
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