クリ-ミ-ココア
「酷いよ〜あいつ〜!!辞書くらい隣のクラスに声かければ1冊どころか学年中から借りれるのにぃぃ」



なぜ私に………



「すでに涙目比奈ちゃん」


「グズッ…からかわないで…」


「時間ないんじゃん?早く行かなきゃ」



時計を指差すセリの先には後10分で授業開始の時間。



「やばっ!!セリも手伝って!!私2年の教室に行きたくないー」



立ち上がると私はセリの腕を掴んだ。




「えーやだよー。1時間目って煩いぢゃん」



げっ!!!



数学の先生厳しいんだった!!



こんっのーーーー



「セリの裏切り者ッッ!!」



私はそれだけ言って走った。



背中からは心のこもってないガンバレーの声。



私だって授業あるのに


あいつ嫌い!!大っ嫌い!!



自分が借りに行くの面倒だからって学年の違う私に頼むか?ふつー!!


そっか………あいつは昔から普通ぢゃなかったっけ。

いつも俺様俺様だもんね。

小さい頃はもっと優しかったのに…


いつからあんな性格悪になったんだろ。
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