あたしのﾊﾟｰﾌｪｸﾄ★BOY

「パパっ！ごめんなさい　ごめんなさいっ！」


ベッドの端に腰を降ろした信也に結衣は抱き付いた。



「結衣・・・・・・謝ることなんてないだろう？」



そう言いつつも多恵子が聞いたら「甘すぎるっ！」と笑いながら言うだろうなと考えた。



髪を撫でてやり再び泣き始めた結衣をまるでゆりかごに居るかのように揺らす。



「・・・・・・」



「・・・・・・玲央と一緒にイギリスへ行ってくると良いよ　気分が変わるだろう」



――気分と言うか・・・・・・気持ちだ。



大好きで大事にしていたカメラを壊してしまった事は信也にとってかなりショックなことでもある。



結衣に写真を続けて欲しいと思っている。



カメラマンの俺から見て結衣の写真は未熟だが心惹かれるものがある。



――俺なんかが一生撮る事が出来ない優しさがこめられた写真。