あたしのパーフェクト★BOY
突然結衣の身体が自由になった。


ぼんやりとした顔で目の前の玲央を見る。


玲央が苦々しげな表情をしているのを見ると涙が出てきた。


――玲央の顔が二重にぼやける。


玲央は何も言わずに部屋を出て行った。





ぽつんと残されてしまった結衣。


それに結衣の気持ち・・・・・・。



結衣は指をたった今玲央が触れた唇に持って行った。


プクッと腫れた唇。


――あんな表情をしながらどうしてわたしにキスをしたの・・・・・・?


ポタッと涙が床に落ちた。


拭いても拭いても涙は止まらなかった。


――あたし・・・・・・玲央が来てから泣いてばかりいる。





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