一緒にお勉強


そういえば昨日、妹尾にこんなことを言われた。


「霧山って、なんで佐倉と友達なの?」


「……は?」


お前だってだって洋平と友達だろうがよ、と言うと妹尾は頷いた。


「そうだけど、霧山と佐倉は一番接点無さそうじゃん」


「そうか?」


「性格も違うし。なんかこう……お菓子で例えると暴君ハバネロとヨーグル、みたいな。味も違うし取り合わせも悪い」


ヨーグルってあの得体の知れない甘さがたまらん、と続ける妹尾を遮った。


「誰が暴君だって?」


「例えだよ。例え。けど、佐倉ってすげえマイペースじゃん?どう考えても霧山とは合わなさそうだなって」


「まあ確かに性格は違うけどな。俺はこんな図書館に呼び出しといて2時間も人を待たせるようなカスではないから」


「カスって!なにもそこまで……」


「けどさあ」


「うん」


「もう慣れた」


「……そっかー。そういうもんか」


俺は携帯を取り出して、洋平に電話をかける。


「……お前えええ!遅いんだよふざけんな!5秒以内に来いって言ったよなあ!?」


「ちょっ……ここ図書館だから静かにして!それに5秒は無理だと思う」



これが、昨日の話。


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