アリスの作り方
「だって……お姉さん」
「可愛いんだもの」
ボウ君のそんな表情には気にしないで私の事を言う二匹。
頼むからボウも好きだよなんて、主人を敬う事を言って欲しい。
それよりも
「可愛いって」
この子らは私の事をどう見えているのだろう……二人の続く言葉を聞く。
「だってお姉さん僕たちのこと可愛いって思っているんでしょう?そこが可愛い」
上目遣いで続けた二匹の言葉に呆気に取られた。
「?」
えーっと……
それはどういう意味なのだろう?
「そこの二匹自分の事を把握して行動しているから」
蚊帳の外で少し不機嫌なのだろうか、毒づくようにボウ君が補足した。
「……えーっと」
そういわれた瞬間、この二人の笑顔が裏のあるようなものに感じ、視線をボウ君へと移すと、面白そうな表情で私を見ていてなんかむかついた。
「わかった?」
憎たらしい表情で私をみるボウ君……
「まいりました」
両手を挙げながら観念するように言った。