アリスの作り方


「えーっと」


確かに……そう言われると急にティックがいなくなったのも納得がいく……。


「お姉さんやっぱり、可愛い」


先程と同じように目を細めて妖艶な笑みをした。


「悪かったわね」


ため息をして目線を反らしながらぶっきらぼうに話すが


「悪くはないよ……それに女性に可愛いって褒め言葉でしょう」


ボウ君にそう余裕たっぷりに言われてさらに気分が悪くなる。

「人によるけどね……」


少なくても自分より年下の子供に言われてうれしい言葉ではない。

目線を外して小声で呟いた。


「ふーん」


無関心なのだろうか、どうでもいいと言うような適当な返事をすると再びカップに手をかけた。


“ゴク”


のどを鳴らしながら紅茶を一口か二口か少し飲むと再びカップを置きながら私を見た。




「お姉さんはどうしたいの」




年下の癖にその大人びた視線に再び吸い込まれそうな感覚を覚えた。
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