アリスの作り方
ボウ君から分かれてどれくらい経っただろうか。

私は相変わらず矢印の書かれた地図を見ながら歩いていた。

特に変わりもしないまわりの風景の為、自分が正しい方向に進んでいるかわからなかったが、とりあえずボウ君を信じようと思い先へと進んでいた。



“カサ”



そう考えながらのんびりとまたしばらく歩いていると、森の向こうから何かの物音が聞こえた。


敵襲?


そう思いまわりを見回すが私を狙ってくるものはない。


「?」



不思議に思いつつも立ち止まると



“カサカサ”

「アーリスちゃん」



再び音がしたと思ったら、聞き覚えのある少し陽気な高めの男の人の声が聞こえた。


“カチャ”


その聞き覚えのある声を聞いた瞬間、太ももに刺してあるダイナを握ろうとしたが、この子は必要ない気がしてすぐに持とうとしたダイナを離した。



「どうしたのですか?」




それから……クスリと微笑みながら後ろにいるジョーカーさんを見た。



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