アリスの作り方
「ジョーカーさんは私の好きなタイプですから」
なんというか一時期流行っていたloveではなくlikeというのだろうか、そんな風に少なからず好感を持っていた。
「本当?」
「え……えっと……」
子犬のように純粋無垢な瞳で言われてしまうと、友達としてと言う言葉が一瞬止まってしまう。
「ちょっ……アリス!」
動揺していたながら、急に私を呼んだスペードさんを見てみると、私同様に動揺していた。
「え……何ですか」
「お前は……その……ジョーカーの様な男が好みのタイプなのか?」
スペードさんの言葉が更に私を追い詰める。
「その……えっと……んと」
とうとう、わけがわかんなくなってきた。
自分で何をしようとしているのか、何が言いたいのか……。