アリスの作り方


「アリス様アリス様って……お前達はこいつを道具のようにしか思っていないのにか?」


スペードさんが自分の事でもないのに、鋭く睨みながら強く言った。


「そんな事……ないです!」
「それ以上アリス様を愚弄する様な事をおっしゃいましたら、命の保障はしませんよ」


弱気なティックとは正反対にビルさんがとても強くスペードさんを睨む……。

普段の柔らかいビルさんからは全く考えられなくて、その光景をただ見つめていることしか出来なかった。




「へぇ~こいつで3人目なのに?そんな事はないってか」



咄嗟に出たようで言いながらもはっとしたような表情をしながら私を気まずそうに見た。




「3人目……」





スペードさんの言っていることが分からなかった。

いや……今までの話からなんとなく想像出来た。


だけどその答えを私が拒否していたからだと思う……



だから理解できなかった。



だから……




次に出てくる言葉を聞きたくなかった。




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