アリスの作り方

やばいもう疑問どころかつっこみしか浮かんでこない……。


私がひどく困惑しているのが見てわかるのだろう。


｢｢大丈夫ですか！！｣｣

二人同時に私に話しかける。

｢あっうん……｣

二人の言葉で意識を自分の頭の中から二人に戻る。
そして急に声を掛けられてびっくりしたので、返事の声が裏がえってしまいちょっと恥ず
かしくなる。

｢だ……大丈夫です｣

そのせいか返答が小さくなった。


やっぱり結局は不思議の国だからと変な理屈で納得しなければならないみたいだ。
未だ困惑している私の頭に半ば開き直りのように刻み込みながら、その謎の生物の存在を半ば強制的に受け入れた。

｢ありがとう｣

まだ言葉にぎこちなさが混じるが、その手のようなものをとりながら船に乗船した。


ちなみにその手はふさふさして暖かかった。