アリスの作り方
本日何回目かのあくびがだろう。
こんなんだと友達がいたら、
「縲(ルイ)はいつも欠伸なんかして、もう少し女の子らしくしなさいよ」
なんて笑われるのだろう。
まわりからは、そんな風に女の子らしくない女の子って認識されているらしい。
失礼な話だ。
“クス”
それでも、そんな風にいつものやりとりを考えると、つい笑みがこぼれてしまった。
「あっ」
やばい、ここは通学路だ。
元々人通りが少ないし、私のことなんて気にする人はいないと思うが、それでも気になって様子を見回す。
「はぁ」
どうやらそんな心配する必要はなかったらしい。
人通りが少ないことは知っていたが今日は人っ子一人いない。
安堵のため息をつきながらも私は何となく感じた奇妙な感じと、自分だけしかいないという、支配感にも似た妙な優越感を感じながらも私は家へと急いだ。
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