星屑
過去と横顔
勇介は、見た感じ優しく見えるのに、でも一皮剥けば、そこには冷たさを含む瞳を持つ。
ヒロトは見た感じ冷たく見えるのに、ぶっきらぼうな優しさを隠してる。
だからあたしは戸惑うのだ。
「奈々!」
声に弾かれたように顔を向けてみれば、沙雪がきらきらと目を輝かせて近寄って来た。
今日も相変わらず笑顔が眩しい子だな、と思いながら呆けていれば、彼女はあたしの体を激しく揺する。
ぶっちゃけ校門の前で人目を引くのは嫌なんだけど。
「ちょっと聞いてよー!」
「うん、聞いてるから。」
「あのね、あのね!
奈々、驚かないでよ?」
「はいはい。」
そして耳元に潜まされた言葉。
「大地くんと番号交換しちゃった。」
驚くように顔を向けてみれば、沙雪は今にも溶けてしまいそうなほどに顔全体を緩ませている。
月曜日早々、こっちは朝から華やかだこと。
「良かったじゃん。」
「ねぇ、なんてメールすれば良いかなぁ?
でも、いきなりメール送ったら、好きってバレちゃう?」
相変わらずあたしの体を揺すりながら、沙雪は質問ばかりを浴びせてくる。
「ちょっと落ち着きなよ。
そんなのあたしより、樹里先生に聞きなって。」
「そうだ、樹里にも相談しなきゃ!」
そしてぱっとあたしから離れた沙雪は、一目散に教室を目指す。
未だ耳の奥がきんきんして、朝っぱらから余計に気が滅入りそうだけど。
ヒロトは見た感じ冷たく見えるのに、ぶっきらぼうな優しさを隠してる。
だからあたしは戸惑うのだ。
「奈々!」
声に弾かれたように顔を向けてみれば、沙雪がきらきらと目を輝かせて近寄って来た。
今日も相変わらず笑顔が眩しい子だな、と思いながら呆けていれば、彼女はあたしの体を激しく揺する。
ぶっちゃけ校門の前で人目を引くのは嫌なんだけど。
「ちょっと聞いてよー!」
「うん、聞いてるから。」
「あのね、あのね!
奈々、驚かないでよ?」
「はいはい。」
そして耳元に潜まされた言葉。
「大地くんと番号交換しちゃった。」
驚くように顔を向けてみれば、沙雪は今にも溶けてしまいそうなほどに顔全体を緩ませている。
月曜日早々、こっちは朝から華やかだこと。
「良かったじゃん。」
「ねぇ、なんてメールすれば良いかなぁ?
でも、いきなりメール送ったら、好きってバレちゃう?」
相変わらずあたしの体を揺すりながら、沙雪は質問ばかりを浴びせてくる。
「ちょっと落ち着きなよ。
そんなのあたしより、樹里先生に聞きなって。」
「そうだ、樹里にも相談しなきゃ!」
そしてぱっとあたしから離れた沙雪は、一目散に教室を目指す。
未だ耳の奥がきんきんして、朝っぱらから余計に気が滅入りそうだけど。