A sense of distance
「あーぁ…
遠距離かよぉ…」
「早く治せよ?」
「治ったら食うからな。
あ、ダメなんだよな…
約束だ。うん。(笑)」

彼との会話だけが
その時の支えだった。



真剣に彼に、
「死んだらどうする?」
って聞いたこともあった。
彼は、次の日朝早かった
のに会いに来ようとして
くれた。私は、涙も
止まらない状態。
「来なくていい。」
それしか言えなかった。
そして彼は、
「明日必ず行くから。」
「華穂は死なないから。
死なせないから。」
そう言ってくれたんだ。
更に涙は止まらなかった。
なんで私?
死にたくない…
最初はそうやって
悩んだ。でも日にち
が経つと、
「もういいや。」
「死んでも…
どうでもいい…」
そう思っちゃったんだ。
誰にも言えなかった。

家族に弱さなんて
見せない。ましてや
親なのに、私の
苦しみをただの嘘だと
しか思ってくれなかった。
もう信じない。
助けて欲しいなんて
言わない。ただ、
その代わり私は消える。
そう思った。


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