A sense of distance
ギュッて後ろからの
力が強くなった。
どうしよう…
私…この人に
出会ってなかったら
一生後悔してただろうな…

「大丈夫だよ。ホントに
なにもない。それにね、
離れたくないのは
あたしの方だよ…
会えなかったとき、
あたしも無意識に探してた。
それに…寂しくて…
何も手につかなくて…
でも、忙しいのかなって…
あたし、ガキだから…
迷惑になったらヤダなって
思って我慢してた…」
「サンキュ…」
「ううん。一緒にいて、
こおやってぎゅーって
してくれて、あたしのこと
ちゃんと考えてくれて。
忙しいのに時間作って
あたしなんかの相手して
くれて…大好き。
離れたくないよ…
離れないで…?
なにがあっても
あたしは大丈夫だよ…」
「わり…マジで
ありがとな…でも、
ホントに気をつけろ…
できる限り俺が
一緒にいるし、あいつのこと
も早く片付ける…
絶対守るし、離さない。」
「うん…ありがと。」

しばらくそのまま
静かな時間が流れた。

「明日学校だよな?
行くんだろ?」
「うん…明日お仕事?」
「ううん。俺は休み。」
「いいなぁー…
休みたいー…。」
「だめ。残念ながら
俺といても、
頭良くはなんねぇの。」
「むしろばかになる?(笑)」
「うっせ!つーか朝には
家帰んねぇとばれるぞ?」
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