A sense of distance
「眠い?」
「…ん…ちょっと。」
「じゃあ寝る?」
「寝る?
明日どっか行くか?」
「え~…
お金に余裕ない…」
「いいよ別に。
俺何のために
仕事してんだよ。」
「それはそれ。
自分のことは自分で
するからいいの。」
「いいじゃん。
俺がしたくてするの。」
「え~…」
「遠くに行ってみる?
1日いれんだし。」
「行きたいの?」
「ちょっとな。
買い物とかしてぇかも。」
「じゃあ行く?」
「どっちでも。
わがまま娘に
付き合ってやるよ?」
「え…行く…?」
「早めに行って、
帰ってきてのんびり。
でいいんじゃね?」
「うん!じゃあ
ネンネしとこっか♪」
「ネンネ…ガキか。」
「うっさい!」
「俺風呂入る。
お前は?済ませてきた?」
「うん。」
「一緒に入ろうかと
思ったのに(笑)
じゃあ寝とけ。」
「う"…
は…いりたぃ…かも…」
「なんだよそれ(笑)
んじゃ入れ♪」
「電気消してね?」
「へーへー。」
「…。」
「先行っとけ。」
「はぁぃ。」

いつもなら
済ませてきたら
お風呂になんて
入らなかったけど。
なぜか一時も
離れたくなくて…

さっとシャワーを
済ませて湯舟に浸かる。
「もういいか?」
「うん…」

髪を洗う彼を見て,
「洗ってあげよか?」
「ばかにしてんの?」
「…そゆ意味じゃなく…」
「フッ。んじゃ洗って?」
「あい。」

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