A sense of distance
「寒いなぁー…」

彼がベッドに
入ってきた。
後ろからギュッて
されてる。
それでも
寝たふりを続けた。
「はぁー…
俺…なんでこんな
ガキ…こんなに
好きなんだろ…」

(むか…ガキ?)
くるりと向きを
かえて軽く睨む。
「ガキですみませんー。」
「うわ!寝たふりかよ!」
「別にぃー。」
「…怒んなよ!」
「怒ってないもん。」
「…可愛いなぁっ!」

(恥ずかしいじゃん//)

「…可愛いくない…」
「好きだよ。」
「あたしも好き…
いっぱい好き?」
「うん。好き。」
「ぎゅーして?」
「あい。」
「…幸せ…」

やば…全然
眠くなかったのに…

「俺も。」

その言葉を最後に
夢の中へ。

本当に本当に
幸せを感じていた。
ずっとこの人と…
って心から思った。
思えば、彼との
この頃が純粋に
幸せだとか…
感じられていたのかも
知れない。
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