A sense of distance
いつもの場所で降りる。
寒さが身に染みる。

バレないように、
そっと家に入る。
5時20分。
もう少し寝てよう。

そして1時間後。
起きて、いつも通り
学校に行くフリをする。
鞄の中身はもちろん、
化粧道具と着替え。
一応バレないように。

早く会いたくて、
「行ってきます!」
「はあい…って、
あんた朝ご飯は?」
「いらない!」
「行ってらっしゃい。」

やはり寒い中、
コンビニまで歩く。
彼の車を見つけ、
急いで乗り込む。
「早かったじゃん。」
「そう?」
「ま、いっか(笑)」
「うん(笑)」
「どうする?お前、
着替えもあるし
さすがにまだ早いから
一回家行くか?」
「うん。」
「朝飯は?」
「あ…早く
来ようと思って
食べて来てない…」
「じゃあ買ってくる。
なにがいい?」
「自分で行くよぉ?」
「いいから。」
「んー…パンか
なにかテキトーでいいや。」
「はいよ。飲みもんは?」
「うーん…お茶。」
「渋い奴だな(笑)」
「うるさいですけどw」
「はいはい♪
じゃあ待っとけ。」
「はぁい。」

…ん?彼が
出て行ってすぐに
携帯が鳴った。
メールだ…
開いてみると
彼からだった。
なんだろう…
『隠れろ。危ない。』
…は?
意味はわからないが
隠れろと言われたので
下に潜るように
隠れながら返信。
『なんで??』

しばらくすると
彼が戻ってきた。
「ちょっとそのままな。」
顔が固い気がした。
「なんで?」
走り出す車。
「はい。もう大丈夫。」
「?」
「元カノ。居た。」
「?この辺の人?」
「…まぁ。
仕事行く時は通る感じ。」
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