A sense of distance
この日は普通に
デートした。
嫌がる彼に
わがまま言って、
プリクラ撮るとか、
ゲーセンで
思いっきり遊ぶとか
一緒に買い物とか、
そんな普通のデート。
帰ってきてまた
彼の家でまったり。
でもそのあと二度と
そんなことなかった。


また連絡が
こないようになった。

(忙しいのかな…)

不安が襲う。
元カノの存在や、
彼のこと、
今後のことしか
頭にない日々が続いた。

また1週間程
経ってからだった。

短い、彼からの
そのメールで私は
どれだけ泣いただろう。

『別れないか…?』

『何言ってんの…?』

『華穂が辛いだろ?
俺はやめたい。
俺のために苦しむな』

『やめた方が
辛いし苦しいよ…』

『その気持ちは
マジで嬉しいよ。
でも…正直今は
どうにもならない…
俺は別れた方が
いいと思う』


(なんで…私が
何かしたのかな…
もうだめなのかな…
私がいない方が
彼は幸せなのかも
知れないね…
彼が本当に望むなら、
私は受け入れなきゃ
いけないんだ…)


正直、強がっても
強がりきれない
自分がいた。
泣いて縋り付く
こともしなかった
のに、何をしてても
後悔ばかりで。
苦しむだけ
苦しんだ時期だった。


7ヶ月の彼との
幸せだった時間に
ピリオドを打った。
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