sick
「本当にお世話になりました」
お母さんが深々頭をさげた
「先生。ありがとうございました。美香さんもありがとう」
詩保もお母さん同様頭をさげた
「詩保ちゃん。くれぐれも安静に!だからねっ。それと何かあったらすぐ病院に来るか連絡すること。わかった?」
「はい。わかりました。無茶もしないようにします」
「詩保ちゃんの無茶しないは信用ならないからなぁ。ねっ新堂先生」
「全くだよ。まぁでもせっかくの退院だから無理しないぐらいに楽しみな」
そういって詩保の頭をポンポンと叩いた
「じゃあ行きましょうか」
「うん。先生 美香さんお世話になりました」
ペコッと頭さげて手を振りながら出ていった
「先生。詩保ちゃんいなくなったら寂しくなりますね」
「そんなことないよ。患者の退院が何より嬉しいことなんだから」
「とか言っていっつもここに来てたじゃないですか」
「そんなことないよ」
フフッ 強がっちゃってと笑いながら言って美香は出ていった
出ていったのを見てベッドの隅に腰をかけ
「まっ寂しくないと言ったら嘘かもなっ」
と呟いたのだった