sick
「今日久しぶりに外で散歩したんだ」
「まじで!よかったじゃん」
詩保の頭をなでながら秋維が言う。
「なんかこの頃調子いいの。めっちゃ元気。だから今度みんなで遊ぼう」
にっこりと嬉しそうに言う。
その時ずっと黙って様子を見ていた翔が口を開いた。
「おい。なんかよくわかんないけどさぁ、散歩とかしてるくらいなら学校来いよ。
遊ぶよりまずは学校・・・」
その続きを言う前にバキッという鈍い音がした。
秋維が翔の顔をグーで殴ったのだ。
「あきちゃん!?」
「秋維!?」
女子の驚いたような声がとんできた。